「おさるのジョージ」シリーズ第一弾
好奇心旺盛な子どもそのものの「じょーじ」。みんなが大好きな絵本です。
ひとまねこざるときいろいぼうし |
||||
|
読み聞かせ目安 低学年 10分
あらすじ
おさるのじょーじは、アフリカに住んでいました。
じょーじはとても知りたがり屋で人まねが大好き!
ある日、黄色い帽子を被った男の人に出会いました。
黄色い帽子の男の人は、じょーじをとても可愛く思い、街へ連れて帰ることにします。
じょーじを捕まえ、船に乗りました。
船に乗ったじょーじは興味津々!
おとなしくなんかしていられません。
かもめが空を飛んでいるのを見ると、自分でもやってみたくなり・・・飛んでしまいます。
その挙げ句・・・海に落ちてしまいました!!
水夫たちに助けられ、船旅が終わると、黄色い帽子のおじさんと街へ行きました。
街のおじさんの家でも、興味津々!
おじさんが、じょーじを入れる動物園に電話をかけていると、自分でも電話をかけてみたくなりました。
そして・・・おじさんが、留守にしたすきに・・・
1、2、3、4、5、6、7・・・ちりん、ちりん、ちりん!
そして、なんと・・・消防署に電話がかかってしまいました!!
消防車が出動します!!
ちりん、からん、ちりん、からん!
蒸気ポンプや梯子自動車が出る大騒ぎです!!
でも・・・どこにも火事はありません。
じょーじは騒ぎを起こした罰で、牢屋に入れられてしまいました。
それでも、番人の隙を見て、牢屋を逃げ出し、電線を伝って脱出!!
塀の外では、風船屋さんが、赤や黄色、色とりどりの風船を売っていました。
風船が欲しくなったじょーじが、風船に手を伸ばすと・・・風船は一個ではなく束ごと取れて・・・じょーじは空高く舞い上がってしまいます。
風に乗って、高く高く、上へ上へ・・・
疲れたじょーじが信号機の上で休んでいると、街のみんながびっくりして交通は大混乱!!
そこへ、運よく黄色い帽子のおじさんがやってきて、じょーじは動物園へ連れて行かれたのでした。
動物園はとても素晴らしいところでした。
読んでみて…
みんなが大好きなあの「おさるのジョージ」シリーズの第一弾です。
「ジョージ」ではなく、まだひらがなの「じょーじ」。
絵もアニメのペタッとした感じのではなく、H.A.レイによる、素朴ながらも伸びやかでしっかりしたデッサンによる、軽快で暖かみのある柔らかな絵です。
色遣いも淡くて明るく、興味津々なこざるの愉快なお話にぴったりです。
じょーじの表情も、素朴でおおらかに描かれていて、知りたがり屋のこざるの可愛らしさが、十分に伝わってきます。
何にでも興味津々のじょーじは、やっぱり何にでも興味津々の子どもそのもの!
読んでいる子どもたちは、ページをめくるたびに、次々と展開されるじょーじの冒険を、じょーじと一緒になって楽しみます。
じょーじと同じように好奇心旺盛で、興味を持ったもの何にでもすぐに飛びつく子は、じょーじと一緒になって、スリルを味わい、このお話を心から楽しむことでしょう。やってみたいことにすぐに飛びつくじょーじに共感し、自分の好奇心も、十分に満たされ満足することだと思います。
でも、優しくて心配性な子は、ちょっとハラハラドキドキさせらるかもしれませんね。
それでもじょーじのお話は、他の一連のシリーズもそうですが、じょーじがどんなにてんやわんやの騒ぎを起こしても、最後は黄色い帽子のおじさんがまるく収めて、いつでも何があっても、じょーじを優しく受け止めてくれるので、最後はほっと安心して心を落ち着けることができます。
ハラハラドキドキのスリルあふれる冒険と、受け入れてくれる人がいる安心感。
好奇心旺盛で、それでもまだまだ甘えん坊の子どもたちの求めるものを、十分に満たしてくれる楽しい絵本です。
それにしても、第一弾のこの『ひとまねこざるときいろいぼうし』では、最後はじょーじが動物園に入れられるところで終わっています。
みんなにおなじみの「ジョージ」は、黄色い帽子のおじさんといつも一緒に、おじさんの家で暮らしているものですが・・・、最初は違っていたんですね。
動物園に入ったじょーじが、その後どうなったかは、次作の『ひとまねこざる』でのお楽しみになります。
ひとまねこざる |
||||
|
じょーじのように好奇心旺盛で活発な子も、優しくてちょっと心配性な子も、それぞれの楽しみ方で楽しめる、みんなが大好きな絵本です。
ランキングに参加しています。ポチっとしていただけると嬉しいです。
いつもありがとうございます。