石の写真絵本
石の中にさまざまな物語が見えてくる楽しい絵本です。

読み聞かせ目安 高学年 ひとり読み向け
あらすじ
石は発見に満ちた世界。
形や色、模様、でっぱりやへこみ。
さまざまな石は飽きずに眺められる自然の彫刻だ。
「この世にたったひとつ」の存在。
大理石の石。
鍾乳石や石筍が摩耗した石。
隕石のような鉄の石。
つやつや輝く石。
くすんだ白い石。
チョコレート色の石。
白い線が入った石。
すべすべの石。
ざらざらの石。
積んで遊んだり、石に絵を描いてみたり。
離れて見たり、拡大して見たりすると・・・小さな石も島に見えるよ。

読んでみて・・・
各地から採集されてきたたくさんのさまざまな石、石、石。
とっても美しい石の写真絵本です。
「かぼちゃみたいに黄色い石」
「小さなサクランボみたいな赤の石」
「緑に、ちがうトーンの緑の斑点が入った石」
「灰色と黒の石や、ガラスの破片がまじったようにきらめく石。」
と、カラフルな美しい石の数々が紹介されていきますが、この絵本はモノクロ。
モノクロであるからこそ、ワクワクと想像力がかきたてられてきます。
すべすべ、ざらざら・・・それぞれの石の手触りも伝わってくるようです。
そして何より見入ってしまうのは、白い線が入っている石に、作者が絵を描き入れている石のページ。
灰色の石に、白い線が藪のように入っている石には、生き生きとしたお猿さん!
今にも飛び出してきそうです。
ご丁寧に、石に絵を描く時の注意点も記されています。
すべすべの石は描きやすく、ざらざらだと上手くいかないこと。
墨を使って細筆か筆ペンで描くといいそうです。
まちがったときは、尖ったもので表面を削るのだそう。
石の線を煙に見立てて蒸気船。
波に見立てたり、ざあざあ雨の中傘さして行く人を描いたり。
木の上にとまっている鳥、猫。
浜辺でくつろいでいる人々・・・etc。
想像の翼を広げれば、石の中にさまざまな物語が見えてきます。
「石の絵本」がこの絵本の中にあるようです。
すぐさま外に出て、いろんな石を拾ってきたくなる、そんな絵本です。
残り少なになってきた、夏休みの自由研究にもいいかもしれません。
以前ご紹介した『石は何からできている?』にも通じるロマンを感じさせる、科学絵本ともいってもいいような絵本です。
子どもだけでなく、大人も十分に楽しめる素敵な絵本です。
ただページ数、文字数が多く、文字も小さいので、学校などでの読み聞かせには、残念ながら不向きです。お家でじっくり隅々まで楽しみながらご覧ください。
今回ご紹介した絵本は
『遠くから見たら島だった』
ブルーノ・ムナーリ作 関口英子訳
2023.12.10 創元社 でした。
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