絵本とむかしばなし

小学校で絵本の読み聞かせや昔話のストーリーテリングをしています。楽しいお話、心温まるお話をいろいろご紹介していこうと思います。

読み聞かせのすゝめ その5

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本の選び方

読み聞かせがうまくいくかどうかは、本選びにはじまり、本選びに終わるといっていいほど、いちばん重要なことだと思います。

今回は、その本選びについてお話しようと思います。

 

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自分が心から伝えたい本を!

読み聞みかせの1回1回は、子どもと本とのかけがえのない出会い!

何を選ぶかは、自分が本当に心から伝えたいと思う本を選ぶ。もう、これにつきると思います。

ただ、お家で自分の子どもに読むときは、これだけでいいのですが、学校など公の場で読む場合は、注意しなければならないことが何点かあります。

 

絵が見やすい本であること

教室など、広いところで読み聞かせをするときは、やっぱり遠目が効くものを選んだほうがいいです。絵が小さすぎないもの、はっきりした絵のほうがおすすめ。

でも、どうしても読みたい本の絵が小さかったり、色遣いが淡かったりすることもときにはあるもの。そんなときは、読みはじめる前に、

「見やすいところへ移動してもいいよ。」

と、声がけをしてはじめましょう。

また、本来小さい版で出されたものが、大型版になって出版されているものもあります。版が変わっても、その本がもつ絵や文字のレイアウトや雰囲気が、本来のよさを失っていなければ、大型本を使っていいと思いますが、版が変わってしまったために、良さを失ってしまっていたら、無理に大型本にしなくてもいいと思います。子どもたちに見やすい場所へ移動してもらいましょう。

 

読む時期やクラスの雰囲気を考える

 年度はじめや、運動会などの大きな行事の前などは、クラスがざわついているもの。遠足や校外学習に出かける直前に、読み聞かせに入ることもあります。

そんなとき、長いお話や静かなお話は、落ち着いて聞きにくいので、避けたほうがいいです。

年間行事スケジュールや、学年だよりなどによく目を通して、読む本の計画をたてましょう。

 

触れてはいけないテーマは避ける

 公立学校では、宗教色・政治色のある本は避けましょう。(「クリスマスのはじまり」とか「日本神話の国つくり」など)

私学であれば、その学校の教育方針に合ったものを選びましょう。

「いじめ」をテーマにしたものも避けたほうがいいです。

読みなれてくると、難しいテーマの本に挑戦してみたくなったり、伝えたい気持ちが強くなったりしがちですが、読み聞かせをする私たちは「読むだけ」、「読んでおわり」です。その後のフォローはできません。

その場にもし「いじめ」があったり、その芽があったりしたら、いちばん心に響いてしまうのは「いじめられている側の子ども」です。

1日のはじまりや、リラックスタイムでの読み聞かせは、重すぎないテーマのもの、心が明るく前向きになれるような本のほうが、適していると思います。

 

年齢に適した本を

対象年齢を考えて、本を選びましょう。

絵本は小さい子ども向けと思われがちですが、高学年でも十分読み応えのある絵本があります。また逆に、あまり大人っぽすぎる本だと、たとえ絵本でも低学年には向きません。

よく読み、解釈して、対象年齢を考えましょう。

 

 

短い本をうまく使う

 低学年、特にまだ入学したての1年生は、長いお話をじっくり聞けません。

他の学年でも、先にあげた行事前など、クラスがざわついているときは、じっくり聞けません。

短い本を組み合わせて、飽きない工夫をしましょう。

メインになる主食(ごはん)系の本を決め、副食(おかず)系になる本を選ぶと、組み合わせがしやすいです。

 

季節感のある本

季節感や年中行事の感覚が薄れつつある昨今。せっかく四季のある国に住んでいるので、季節にあった本を選びたいものです。

でも、ぜったい季節にあったものでなければならないわけではありません。

夏に冬のお話は読まない、程度にはしておきましょう。

 

教科書に出てくる本や学習過程にあった本

 国語の教科書には「この本読もう!」などといった、おすすめ本のページがあります。授業であつかった教材の作家の、他の作品を読むのもいいです。

国語以外の教科でも、その時の学習過程にあったテーマの本を、探して読むと喜ばれます。

「学年だより」「クラスだより」などに学習過程を記載して、各家庭に配布したり、廊下に掲示している学校も多いと思います。よく目を通して、今何を学習しているか意識しておきましょう。

 

ブックリストを活用する

各学校の図書ボランティアでは、その学校で読んだ本のリストを、作っているところも多いかと思います。私が在籍するボランティアでも、各学期ごと年度ごとに、読み聞かせリーダーさんが、リストを作成してくれています。

前に何が読まれたか参考にしたり、他の人との重複を避けたりするために、とても役にたちます。

また、他の学校の図書ボランティアさんとの交流会などがある地域では、他校のブックリストを見せてもらえたりもします。積極的に参加してみると、自分たちが知らない本に出会えたり、よい刺激がもらえたりします。

市販のブックガイドや、最寄りの図書館の「図書館だより」なども、もちろん参考になります。

ついでにこのブログも参考にしていただけると嬉しいです( ´艸`)

 

 

 

以上、何点か本の選び方についてお話しましたが、やっぱりいちばん大事なのは、読む人が大好きな本、心から楽しい、面白い、伝えたいと思える本を、読むことだと思います。

大好きな本、大好きなお話を、心をこめて読めば、その思いは伝わります!

読み聞かせをとおして、子どもたちと素敵な時間をお過ごしください♡

 

次回は、「読む前の準備」について、お話しようと思います。

 

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