絵本とむかしばなし

小学校で絵本の読み聞かせや昔話のストーリーテリングをしています。楽しいお話、心温まるお話をいろいろご紹介していこうと思います。

こんなしっぽでなにするの?

コラージュの手法で描かれた美しい科学絵本

 いろんな動物の目、耳、鼻、口、しっぽ!動物たちの不思議な世界を覗く絵本です。

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読み聞かせ目安  低・中学年  5分

あらすじ

動物は、自分たちの目や鼻、耳、口・・・etc、いろんなところをいろんなことに使う。

 

カモノハシの鼻は泥を探り、ハイエナの鼻は遠くの獲物のニオイを嗅ぎ分け、ゾウの鼻は自分にシャワーをかける。

 

ジャックウサギの耳は自分の体温を下げ、コウモリは耳で周りを「見る」。

 

スカンクがしっぽを上げたら、ガス噴射の準備OK!

トカゲはちぎれたしっぽを置いて逃げ、サソリはしっぽの針で攻撃する。

 

いろんな動物の目、足、口・・・。

どうしてこんな形をしているの?

何をするの?

 

いろんな動物のいろんな不思議。

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こんなしっぽでなにするの?

ティーブ・ジェンキンス/ロビン・ペイジ 評論社 2007年02月
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  読んでみて・・・

 以前ご紹介した『ホネホネ絵本』(スティ―ブン・ジェンキンズ作 千葉茂樹訳 2010.9.30 あすなろ書房)と同じ、スティ―ブン・ジェンキンズによる科学絵本です。

 

masapn.hatenablog.com

 『ホネホネ絵本』と同じく、コラージュの手法で描かれた科学絵本で、こちらもとてもキレイ。『ホネホネ絵本』が「ホネ」の絵だっただけに、色味はどうしても単調でしたが、この『こんなしっぽでなにするの?』は、さまざまな動物が出てくるので、とてもカラフルです。

 

いろんな動物の目、鼻、口・・・etc。

いったい何のしっぽ?

どんな動物の鼻?口?

どうしてこんな形なの?

 

 いろんな動物を見たときの、子どもの素朴な驚きと疑問が、そのまんま出ているようです。

 

そしてその疑問を、美しい貼り絵で、とてもはっきりと、わかりやすく教えてくれます。

それぞれの動物の毛並みや皮膚感を、さまざまな色紙を自在に使い分け、美しくも科学絵本らしく、リアルに表現しています。

和紙が多用されていて、アメリカの作家の細やかな表現に、日本の和紙が用いられているのを見ると、何だか嬉しくなってしまいます。

貼り絵なのに、とてもリアルに見えるのは、それぞれの動物の目がとても生き生きとしているからでしょうか。紙で作られた目なのに、とてもキラキラしていて、好奇心旺盛な目、獲物を狙っている鋭い目など、個性がとても豊かに出ています。

 

この絵本を見ていると、地球上にはいかに様々なたくさんの動物がいて、そしてそれぞれがそれぞれに、様々な違った能力を持っているということに、驚かされっぱなしになります。

自然の不思議に、目を見張るばかりです。

知識の絵本ですが、ただ単に知識の羅列になっておらず、とても新鮮に見えるのは、この絵本が自然への「驚き」を、一貫して表現しているからなのかもれません。

 

この絵本は、2004年の「コルデコット賞」の次席に選ばれたのだそうです。

科学の絵本が、「コルデコット賞」の候補に挙がるのは、とても珍しいのだそうですが、それだけこの絵本が、単なる知識の本ではなく、絵本としての造形にもふさわしい、美しさと楽しさを、持っているということなのでしょうね。

 

巻末には、取り上げられた動物たちの、さらに詳しい説明が、1匹づつ記されています。興味を持った子どもが、さらに関心・知識を深めていけるようになっていて、子どもにとって、科学・生物学の入門書ともなる、優れた絵本だなと思いました。

 

こんな絵本を読んで、子どもたちがさらに、自分たちの周りの不思議に、興味を広げていってくれたら嬉しいなと思いました。

 

 今回ご紹介した絵本は『こんなしっぽでなにするの?』

 スティーブ・ジェンキンズ&ロビン・ペイジ共作 佐藤見果夢訳

2007.2.10  評論社  でした。

 

こんなしっぽでなにするの?

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